介護にはいくらかかる?

ゴールの見えないマラソンともいわれる介護。介護生活が始まると、体力面や精神面の負担だけでなく、経済的な負担も重くのしかかります。超高齢社会を迎え、介護を必要とする方は増加の一途。団塊の世代が75歳以上となる2025年以降には、さらなる増加が見込まれています。今回は介護とお金についてみてみましょう。

介護期間と介護費用は?

介護期間と介護費用について、生命保険文化センターが行った調査があります。介護期間をみてみると、その平均は61.1か月(5年1か月)となりました。4年以上介護した割合は49.1%、10年以上は17.6%となっています。介護費用をみてみると、住宅改造や介護用ベッドの購入など一時費用は平均で約74万円、月々の費用は平均で約8.3万円となっています。

収入に応じた自己負担

介護が必要になった場合、通常は介護保険を利用することになるでしょう。介護保険を使うと、かかった費用の1~3割の自己負担で訪問介護やデイサービスなどの介護サービスが受けられます。また、介護ベッドや車いすなどの福祉用具も1~3割負担でレンタルできます。

介護保険の自己負担割合は年金収入等に応じて決められており、介護・要支援認定を受けた方には、毎年6~7月頃に市区町村から負担割合が記された証(負担割合証)が交付されます。

なお、特別養護老人ホームなど介護保険施設を利用する場合は、費用の1~3割の自己負担のほかに、居住費(部屋代)、食費、日常生活費の負担も必要です。居住費、食費、日常生活費については介護保険の対象外のため、全額自己負担になります。

実際の負担額は?

介護保険において、訪問介護やデイサービスなど居宅サービスを利用する場合、利用できるサービスの量(区分支給限度額)が要介護度別に定められています。

例えば、要介護度3の方は最大で270,480円までのサービスを受けることができ、自己負担割合が1割であれば1か月の負担は最大で27,048円となります。通常、居宅サービスを利用する際は、ケアマネジャーが本人の状況や家族の希望などを考慮して、区分支給限度額内でその方にあったケアプランを作成してくれます。区分支給限度額を超えて介護サービスを受けることもできますが、超えた分は全額自己負担です。

特別養護老人ホームなど施設サービスでは、要介護度や、個室か多床室(相部屋)かなどの違いによって負担額が変わります。例えば、要介護度5の方で自己負担割合が1割、特別養護老人ホームの多床室を利用した場合の1か月の自己負担(目安)は次の通りです。

「厚生労働省「介護サービス情報公表システム」(サービスにかかる利用料)より

介護施設の場合、入居したいと思ってもすぐに入れるわけではありません。本人や家族の希望、経済的な面からどのような施設にするかの考えをまとめておき、余裕をもって情報収集や入居準備を進めたいものです。

介護保険には、利用者負担が過重にならないよう、高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費など負担を軽減する制度が設けられています。介護サービスを利用の際には、ケアマネジャーや施設からも説明はあると思いますが、念のため役所のパンフレットやHPでも確認しておきましょう。