「終活」は「人生の終わり」ではない。「これから」を豊かにするための準備だ!

最近、「終活」という言葉を耳にする機会が増えたと感じていませんか?

「終活なんて、まだまだ先の話」「なんだか縁起が悪い…」

そう思われる方も少なくないでしょう。でも、ちょっと待ってください。

終活は、「人生の終わり」に向けた準備ではありません。

むしろ、「これからの人生を、より自分らしく、より豊かに生きるための準備」なんです。

特に、40代、50代という年代は、終活を始めるのに最適なタイミングだと断言できます。なぜなら、この時期にしかできないこと、この時期だからこそやっておくべきことがたくさんあるからです。

今回は、「そもそも終活とは何か」という基本から、なぜ私たちが今すぐ終活を始めるべきなのか、その理由を具体的にお伝えしていきます。

1. そもそも「終活」って、一体何?

終活とは、「人生の最終段階を自分らしく過ごすため、また、残された家族に負担をかけないよう、あらかじめ行う準備や活動」のことです。

具体的には、以下のような多岐にわたる項目が含まれます。

  • 身の回りの整理:家の中のモノや思い出の品を整理し、本当に大切なモノだけを残す。
  • デジタル遺品の整理:スマホやパソコンのデータ、SNSアカウント、オンラインサービスのパスワードなどを整理する。
  • お金と資産の整理:老後資金の計画、保険の見直し、相続についての準備を行う。
  • 医療・介護の希望:もしもの時に備え、どのような医療を受けたいか、誰に判断を委ねるかなどを書き留める。
  • 葬儀やお墓の準備:自分らしいお別れの形や、お墓のあり方について考える。
  • 人間関係の整理:疎遠になった人との関係を見つめ直したり、大切な人への感謝を伝えたりする。

いかがでしょうか?

「葬儀やお墓」だけではない、実に幅広いテーマが含まれていることがお分かりいただけると思います。

終活は、いわば「人生の棚卸し」。過去を振り返り、今を見つめ、そして、未来をどう生きるかを考えるプロセスそのものなのです。

2. なぜ今、40代50代から始めるべきなのか?

「終活はまだ早い」と思っているあなたに、ぜひ知ってほしい理由が5つあります。

理由①:体力・気力があるから

終活には、多くの体力と気力が必要です。

家中のモノを片付けたり、書類を整理したり、専門家と相談したり。これらの作業は、年齢を重ねてからでは、想像以上に負担が大きくなります。

40代、50代は、まだまだ元気いっぱいです。体と心が元気なうちに、焦らず、楽しみながら、自分のペースで終活を進めることができます。

理由②:親の終活と自分の終活を同時に進められるから

この年代は、親世代の老いや介護、そして親の終活に直面する時期でもあります。

親の家の片付けをしたり、病院の付き添いをしたり、介護施設を探したり…。「親の終活」をサポートする中で、自身の終活の必要性を強く感じる方も多いはずです。

親の終活を通じて得た経験は、必ず自分の終活に生かせます。逆に、自分が終活を始めることで、親との対話もスムーズになるという相乗効果も期待できます。

理由③:お金や資産の見直しに十分な時間があるから

老後の生活設計、資産運用、相続対策。これらは、今すぐ始めれば、十分な時間をかけて計画を立てることができます。

例えば、老後資金の目標額を設定し、そのために何年かけていくら貯めるのか、具体的なプランを立てる。あるいは、生命保険や医療保険を本当に自分に合ったものに見直す。

これらは、いざという時に慌てて決めるべきことではありません。早めに着手することで、将来の不安を大きく軽減することができます。

理由④:「やりたいことリスト」で未来をデザインできるから

終活は、「死」を意識することではありません。「これからどう生きたいか」を考える機会と捉えるべきです。

エンディングノートに、自分の価値観や好きなことを書き出してみてください。「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ってみるのも良いでしょう。

「もう一度、海外旅行に行きたい」

「趣味で始めた絵画教室に通う時間を増やしたい」

「地元のボランティアに参加してみたい」

これからの人生で叶えたい夢や目標を明確にすることで、日々がより生き生きと輝き始めます。終活は、未来をポジティブにデザインするクリエイティブな活動なのです。

理由⑤:家族への「最高のギフト」になるから

終活をしないまま「もしも」のことが起こると、残された家族は、悲しみに暮れる中、あなたの財産や身の回りのモノを整理するという、大変な作業に直面することになります。

「母はどの病院で最期を迎えたいと思っていたんだろう?」

「父のパソコンのパスワードは?」

「この思い出の品は、どうしたらいいんだろう?」

このような「もしも」の時の負担や不安を、事前に取り除いてあげることが、家族への最高の愛情表現であり、最高のギフトです。

あなたの意思が明確になっていれば、家族は迷うことなく、あなたの想いに沿った選択をすることができます。そして、あなたの残した記録は、大切な人たちにとって、かけがえのない宝物となるでしょう。

まとめ:「終活」は「自分らしく生きる」ためのツール

終活を始めるのに、「早すぎる」ということはありません。

40代、50代から始める終活は、決して「人生の終わり」に向けた準備ではなく、「この先の人生を、自分らしく、心豊かに生きるための計画」です。

モノや心の整理、お金の計画、そして何より、未来の夢を描くこと。

そうした一つひとつのステップが、あなたの人生をさらに輝かせ、あなたらしい「第二の人生」をスタートさせる力になるはずです。

今日から一緒に、前向きな気持ちで「終活」を始めてみませんか?